論文タイトル

19.花粉症は本当にアレルギー? ーー食べ方•飲み方を変えればーー??ーー治る!!

19.花粉症は本当にアレルギー? ーー食べ方•飲み方を変えればーー??ーー治る!!


花粉症は本当にアレルギー?
ーー食べ方•飲み方を変えればーー??ーー治る!!

第4部 東洋医学ひぐちクリニック
樋口 理

 元3流整形外科医には、花粉症は全く関係のない分野でしたが、漢方や針灸の経験を積むと、『冷え』『水毒』など西洋医学にはない概念と其の治療法を使えば、西洋医学でアレルギーと診断されて、抗アレルギー剤を服用しても治らなかった人々が比較的簡単に治って行きます。(治るとは再発しなくなることを指します。)

東洋医学では、根本原因は患者本人の体質-『冷え』『水毒』にあり、スギ•ヒノキ•ぶた草•ハウスダスト等西洋医学で抗原とされるものは、ただの引き金にすぎないと考えます。スギ•ヒノキ•ぶた草等が飛び、花粉症がおきたとして、全員が花粉症にかかればそれが原因でしょうが、かからない人も沢山います。従って、東洋医学はかかった人の体質に問題ありとします。

 最近は、春先の花粉症だけではなく、通年性のアレルギー性鼻炎の人達が増えています。東洋医学では、鼻炎がらみの諸々の症状を軽減する治療を『標治』、鼻炎が起こる根本的な原因を解決する治療を『本治』と言います。この概念は残念ながら西洋医学にはありません。
多くの場合、『本治』において重要なのは脾胃の問題の解決となります。脾胃の問題の最たるものは食生活ですが、花粉症の患者様本人はまさか過食や多飲が、鼻水やくしゃみ目のかゆみを生じる原因とは思いもしないので、日常茶飯事冷飲食や花粉症によいと言われる各種のお茶をとっている方々が多いと思います。

 花粉症やアレルギー性鼻炎の多くは肺中冷(肺寒)が主原因です。2000年前の医学書;黄帝内経素問によると、脾胃と肺の関係は非常に深く、胃に冷飲食が入れば、胃寒(西洋医学には無い概念です。内臓の冷えを指します)を生じ、冷えた胃気『脾気』は肺にあがり、肺を冷やし肺中冷(肺寒)となります。内側の冷たい胃気と外側からの冷気(夏場のクーラー、低い外気温)により肺中冷(肺寒)はダブルに増強されます。
肺→大腸→皮→鼻→毛;肺は大腸と表裏関係にあり、皮膚を司り、鼻に開竅し、その華は毛にあると考えますから、肺寒により機能低下が生じて、その結果アトピー性皮膚炎や慢性の湿疹、毛髪の異常が起こってくることになります。

花粉症の症状に対して肺中冷(肺寒)を温める治療となりますが、西洋医学には、残念ながら温める治療法はなく、ただ止める治療しかありません。

又、胃寒があると胃の機能低下を招き、胃の降濁作用を妨げ、胃の中に余分な水が溜まり、胃内停水(チャポチャポ音を自覚することもあり)をきたします。胃寒や胃内停水があると、様々な症状を引き起こします;各種消化器症状、頭痛•肩凝り、めまい、車酔い等。胃寒や胃内停水が更に長期に長引けば腎虚となり、便秘や下痢、更には冷えや不妊症等も起こります。
 従って、東洋医学では花粉症やアレルギー性鼻炎の方々に対しては、アレルゲンのことよりも、アレルゲンに反応しない体にする事へのアドバイス;冷える食事からの脱却が最重要課題となります。
冷飲食の代表はカリウムの多い果物、生野菜、茶、砂糖•牛乳•小麦•ヨーグルト等白い食品、ビールほかの冷たい飲み物、青汁などなど。温める物は、肉類(牛、豚、鶏、羊等)、根菜類等ーーー。

具体的な症例を提示します。
【症例1】Y.M.、36歳、男性
C.C. ; 20年来の花粉症
P.I. ; 若いころより、花粉症であったがーーー諸医にて諸々の治療をしたが治らず、又ここ2〜3年症状が花粉の時期に関係なく、1年中症状があり、特に鼻水が止まらないので困っている。漢方でどうにかなりませんかと依頼あり。

治療&経過;陰性食品の制限を指導し、肺中冷(肺寒)を説明し、温める漢方薬を処方して経過は比較的安定し改善傾向にありました。が平成20年5月交通事故で、下顎骨を粉砕骨折し3ヶ月の歯間固定を余儀なくされました。
ところが、その後年中あった花粉の症状が全く消失してしまいました。彼はビールが好きで、減らしてはいましたが止めてはいませんでした。偶然強制的に断ビールの状態となり、肺中冷(肺寒)がよくなりました。

コメント; この症例をとおして、肺中冷(肺寒)を再認識し実感しました。やはり『冷えは万病の元』の諺どうりで、昭和20年代までは夏場一番冷たいのは井戸水で冷やしたスイカーー18℃の世界です。が今の平成に生きている人間は、自動販売機、冷蔵庫の物その他陰性食品を、1年中飲食しています。5〜10℃の世界です。
平成の人間は昔よりも10℃位冷えています。この方は結局薬も使わずに、偶然がからみ本当の原因を取り除く治療をしてしまいました。これが東洋医学でいう『本治』にあたります。
ですから、花粉症やアレルギー性鼻炎は飲み方や食べ方を変えれば治ると思いますし、言い方を変えれば、花粉症やアレルギー性鼻炎は現代日本人の誤った食生活が作り出した現代病であり、アレルギーではないと考えています。

食養家&漢方家の恵木先生は、下記のように述べられています。
 アレルギー性鼻炎は、最近急激に増加していますが、その原因と言われる杉などの花粉が急に大気中に増加したのとは考えられません。此れは、都市化による生活環境の悪化に加えて、生活、特に食生活などで、我々の体質が変わったことが大きな原因でしょう。則ちアレルギー性鼻炎は現代日本人の誤った生活習慣が原因です。

予防法としては
①陰食物は、その地方に昔から伝わる物がその土地に住む人に最適です。
②人工的に作られた物はひかえましょう。
※怖い話ですが、これを摂取したらどんな障害がでるか、目下実験中とも考えられます。
③冷たいものの飲食は控えましょう。
④生野菜の常食は止めましょう。
⑤牛乳やヨーグルトの常食も控えましょう。
⑥冬場の服装に気をつけましょう。薄着やショートパンツは止めましょう。
⑦アイスクリームは食後に少量。冷たいドリンクの飲み過ぎ、緑茶の飲み過ぎは要注意です。

【症例2】K.N. 52歳、女性
C.C.;通年性アレルギー性鼻炎
P.I.;10年位前より、花粉症がある。諸々の治療したが、止めると元に戻る感じがする。最近は1年中花粉の症状があり、治療したがかわらない。今年の夏はクシャミ、鼻水がひどいときは1日中あり、また冷房の中に入ると急に悪くなることが多い。友人が漢方と針で調子良くなったので、奨められて、H25.7.11.受診。

治療&経過;
H25.7.11.;水毒、肺中冷について詳しく説明し、
水分チェック。
起きてすぐ   10時    3時
        朝     昼      夕
      生野菜          生野菜
      コーヒー1  麦茶1    麦茶1
   
                 ビール1
野菜ジュース1
         麦茶1   麦茶1
              又はコーヒー1

上記の陰性食物を極力制限

漢方治療;朝•夕;六君子湯、発作時;小青竜湯(19)+越婢加朮湯(28)を頓用
鍼灸治療;肺中冷に対して大椎(C7)に棒灸施行。直後に鼻水が止まった。息がしやすくなったとの弁あり。

H25.7.24.;以前よりずっとよい。同鍼灸治療
  前日水分とりすぎると、翌日鼻水がでるのがわかってきた。
H25.9.12.;1〜2/週鼻水がでるが、1回鼻をかむとよくなる。全然違う。
漢方治療;朝•夕;附子理中湯+真武湯 同鍼灸治療
H25.8.1.;(19)(28)は時々使うだけで良い。同鍼灸治療
H25.10.3.;雨の日と寒い日がよくない。同鍼灸治療
H25.12.12.;雨の日でもよい。同鍼灸治療
  ほとんど症状がでなくなりました。
コメント;通年性アレルギー性鼻炎10年の方です。西洋医学では、花粉(杉、檜木等)が犯人として、それを排除しようと考えます。

東洋医学では、そんな体に誰が犯人として、それを排除しようと考えます。東洋医学では、そんな体に誰がしたか?犯人は一人と考えます。(私の独断と偏見が多々加味されていますが)陰性食品の制限を指示し、脾胃を高める漢方薬を処方し、肺中冷に対してお灸で熱をいれたところ、症状は改善していきました。抗アレルギー剤も使わずに食生活の改善と漢方と鍼灸だけでも結構いけるのではないかと考えています。

 何故雨の日と寒い日がよくないか?雨の日は湿度が高く、体内に余分な水分が入っている人は、諸々の不具合を生じます。個人個人により、関節痛や頭痛であったり、咳や鼻水であったりします。これを水毒と言います。
寒い日は体が冷えるのが嫌だから、排泄現象として鼻水、咳、クシャミ、尿として体外へ出すと考えます。此れらの症状は人間にとって不愉快な症状ですから、西洋医学では止めようとします。

 毎年、花粉の季節となると、ア○◆△が効かないと言う方が、みえられます。
水毒、肺中冷について説明し納得の上で、食生活の指導と漢方治療と鍼灸治療をされると比較的早期に症状は軽減します。食生活の指導だけでもかなり効果があると思っています。
西洋医学でうまくいけばそれで良し。うまく行かないときは、どうぞ信じてお試し下されば幸甚に存じます。

H26.2.16投稿

当院について

自然
50歳をすぎて始めた東洋医学の治療効果--西洋医学だけの時よりも患者さんの治り方があきらかに違う。
人が本当に治るというのはこんな治り方をするのかと感激しさらに東洋医学のふかみにはまりました。
整形外科以外の他科疾患--例えば眼科、耳鼻科、精神科、皮膚科などの症例もすこしづつ増えて本当に治っていきます。
そんな方々の声があります。
患者さんと私や当院のスタッフはその事を知っていますが、それ以外の人はほとんど知りません。患者さんの了解を得て『患者のこえ』の作成を思いつき、それを公開しようと考えました。色々やってみたが--、体質とあきらめている。年のせいとあきらめている。等等--東洋医学の門をたたいてもらえれば一助になるかもしれません。

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