論文タイトル

4. 大先輩のお言葉

4.大先輩のお言葉

 


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大先輩のお言葉
第4部会 東洋医学ひぐちクリニック
                     樋口  理
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 久留米大学(循環器内科)の大先輩滝井先生のご講演を最初に聞いたのは今から7年~8年前の事です。目からウロコの世界でした。循環器専門の先生の口から、良い塩をとると血圧が下がる等など---
 今回3回目のチャンスに恵まれ、八女筑後医師会の会員の方々にもと考え滝井先生の許可を得て掲載する次第です。
糖尿病が何故治らず、更に増え続けているか?その謎が解けるかもしれません。全く別のアプローチが見つかるかも---

万病の基  糖尿病は何故減らないのか?
      H25.3.17
      於:京都嵯峨野嵐山
      滝井医院 滝井 宏隆

(歴史を知ることの大切さ)
 日本の体の歪みは21世紀に入り、益々顕著になっています。
現代の医療では、高度先進医療がもてはやされて、養生の指導がないがしろにされています。
東洋医学では、“扶正袪邪”を目標とし、養生の基本は、“冬病夏治”と四季の養生法を重視しています。

 中阿含教に医術の要諦は四諦(苦・集・減・道)を弁えることと書かれています。
四諦とは糖尿病の増加を例に説明すると、

苦諦:日本は1945年の敗戦を経て1950年代から経済至上
    主義社会となりました。
    小児肥満に代表される小児成人病と言う呼称1970
    年(S45)から言われだしました。
    1980年(S55)にはカローラ・ジョージア症候群(肥満
    症、糖尿病、がん、冷え症、アレルギー性鼻炎等)が
    多発するようになりました。
    糖尿病患者は1960(S35)に14~15万人が1970年
    にはまだ30万人でしたが、2007年(H19)には890万
    人に、2011年には1070万人に激増しています。
    今日、日本は、“糖尿病列島”となり、日本人が糖尿
    病で四苦八苦する時代になりました。

集諦:国は1978年(S53)から、“国民健康作り対策”を日本
    医師会は2005年(H17)から“日本糖尿病対策推進
    会議”を立ち上げたが、超尿病増加に全く歯止めが
    かかっていません。
    厚生省は糖尿病増加の最大原因は食生活の乱れ
    と運動不足で肥満が増加したと人事のように言って
    います。

減諦:糖尿病を減らすには欲望を減らし、分を守る生活習
    慣に戻る時期です。今日、日本人の食生活の乱れ
    は極みに達しています。
    2004年(H16)からは果物消費日本一はバナナ
    (甘・寒)に、2006年(H18)には肉類消費量が魚類
    消費量を上回るようになりました。更に、2007年
    (H19)からはケイタイ・パソコン症候群(視野狭窄、
    視力低下、交感神経興奮、肩凝り、腰痛、冷え症、
    入眠障害等)の多発時代となり益々運動不足は深
    刻化しているのが現実です。

道諦:日本人よ目を覚まし、立ち止まり、自分の足元を見よ。
    糖尿病撲滅の究極の教えは黄帝内経にある“恬澹
    虚無”と人ト自然トハ相応“を弁え、これを日々実践
    することである。(視点を変えて砂糖・塩・車・自動販
    売機から見えてくること)
    1970年代までは稀な疾患であった糖尿病がなぜこ
    れだけ増加したのだろうか。最大の原因は生命活動
    に必要な“ミネラル不足”ではないだろうか。日本人は
    砂糖の害、塩の大切さ、車や自動販売機の弊害に
    全く無知である。

砂糖:上白糖は白い麻薬である。
    日本では1952年(S27)から粗糖が上白糖や三温糖
    に変わりました。世界中で日本しかこのような砂糖は
    生産されていません。上白糖、三温糖は年間230万ト
    ンも生産、消費されています。粗糖はミネラルたっぷり
    なので美味しく食べられますが、上白糖、三温糖は小
    匙一杯も食べられない代物です。
    上白糖は摂取されると我が身を削り体内のB1とCaを
    使いブドー糖と果糖に分解されエネルギーになります。
    上白糖は体を冷やし、利尿を抑制します。
    今日の子どもたちの倦怠感、骨折、冷え症、アレルギ
    ー性鼻炎等の多発原因は上白糖の過剰摂取というこ
    とに気付くべきです。

塩 :塩は命の糧、塩八百肴ノ将です。1971年(S46)まで
   日本の塩は主に瀬戸内海の塩田で取れた自然塩(煎
   熬塩)でした。自然塩には、“苦汁”という微量ミネラルの
   宝庫が含まれています。

   1960年代まで塩蔵物(梅干し、漬物、塩昆布、塩サケ、
   塩クジラ等)は非常に後味のよい副食でした。
   日本人が決定的に微量ミネラル不足になったのは
   1971年に“塩業近代化臨時措置法”で公害で汚染された
   瀬戸内海での塩田が廃止されてからです。

   1972年(S47)から自然塩の代わりに海水から“イオン
   交換膜法”でNaC199.55%の化学塩(精製塩)が年間
   140万トン生産されるようになりました。
   科学塩は食べられない代物でアサリ貝も水管から水を
   吹かず、梅干や漬物も付けることができません。

   塩の大切さが蔑ろにされたのは1978年に国が国民健
   康づくり対策で、食生活の指針(1日30品目、牛乳礼賛、
   減塩)を決定してからです。誤った食生活の指針で、“塩
   分控え目”が流行語となり今日に至っています。

   塩の防腐作用は塩分濃度15%を切るとなくなります。
   減塩した加工食品には防腐剤が、味が落ちるので化学
   調味料や砂糖の添加が必要になります。
   日本にはこのような加工食品が溢れ、年間一人当たり
   5~6kgの食品添加物を摂取しています。
   その結果、難病や奇病が多発するようになっています。
   現代カロリー栄養学では気候風土や民族性を無視した
   指導が行われます。

   その典型例が、日本は高温多湿の島国なのに砂糖は
   取り放題で、水分はこまめに摂取しの一方で減塩の指
   導です。
   肝心要なことは1ℓの尿を出すには7gの塩が
   必要であるという基本的なことが無視さ
   れています。
   減塩すれば尿量が減少し、発汗過多となります。鹹味
   のものは腎を補う大切な役目がありますが、塩と水には
   カロリーがありませんので、今日の栄養学では全く重視
   されていません。

車と自動販売機
 日本は1945年(S20)の敗戦後の“国破れて山河有り”の状態から復興が始まりました。

1955年(S30)には保守合同で自民党が誕生し、政治家、官僚、財界そしてマスコミの癒着が始まり今日に至っています。
1955年の三種の神器(TV、冷蔵庫、洗濯機)に始まった、経済至上主義社会(大量生産、大量消費、大量破棄)はマスコミに乗り、1966年(S41)には3C時代(カー、クーラー、カラーTV)へと移っていきました。

1966年トヨタカローラを発表し、カローラは世界一の販売台数を誇っています。

1970年には大阪で万博(テーマ:人類の進歩と調和)が原発の灯を始めてともして開催されました。万博では初めて紙パックのコーヒー牛乳が自動販売機で発売されました。
1970年の自動販売機台数は14万台でした。

1975年(S50)にA社が缶コーヒーのKを販売し、Kは清涼飲料水販売数、日本を誇っています。K1缶には18gの上白糖が含まれています。1日に5缶飲めば1日90gの砂糖を摂取するようになります。

カローラーに乗り、Kを毎日5缶飲めば3年後には糖尿病を発症しています。自販機では1年中10℃のコールドドリンクが販売されています。人間の食道温、直腸温は37℃です。

何故10℃のコールドドリンクを販売しなければいけないのか。
糖尿病の増加は1980年からカローラに乗りKを飲み始めてから始まりました。

(三つの提言)
 糖尿病撲滅には便利さの弊害に気づく事。

①微量:ミネラル不足の改善
     上白糖、三温糖は粗糖に、化学塩は自然塩に
     ※本物の味を忘れていませんか。

②歩くことの大切さに目覚める時
人類学では人間の定義を、“人間は直立して二本足でいまく長く歩く動物”と規定しています。
生活習慣の改善は自然の中を自分の足で連続1万歩(7km、1時間45分)でなく1万5千歩(10km、2時間30分)歩ける足づくりからです。
※人歩けば病気治る

③自動販売機は不必要
飲料の自販機は2011年253万台(40%がA社グループ)自販機の消費電力は原発1基分。
飲料の自販機での販売に占める割合は3割。
※コールドドリンクから温かい飲み物へ

《コメント》
人間の体から、尿、汗がでるのに、尿1Lにつき塩7gが必要です。しかし、今の日本人は、減塩、水は飲めで塩不足。浸透圧を保つために糖を使う。
これが、糖尿病の本態かもしれません。?!?

 

当院について

自然
50歳をすぎて始めた東洋医学の治療効果--西洋医学だけの時よりも患者さんの治り方があきらかに違う。
人が本当に治るというのはこんな治り方をするのかと感激しさらに東洋医学のふかみにはまりました。
整形外科以外の他科疾患--例えば眼科、耳鼻科、精神科、皮膚科などの症例もすこしづつ増えて本当に治っていきます。
そんな方々の声があります。
患者さんと私や当院のスタッフはその事を知っていますが、それ以外の人はほとんど知りません。患者さんの了解を得て『患者のこえ』の作成を思いつき、それを公開しようと考えました。色々やってみたが--、体質とあきらめている。年のせいとあきらめている。等等--東洋医学の門をたたいてもらえれば一助になるかもしれません。

医院概要

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